ぎっくり腰は安静にしていると治らないって本当？

ぎっくり腰を発症すると、激しい痛みのためにトイレに行くのも困難となります。

「そんなときは安静にしているのが一番」と、かつては言われていたものです。

ただ、近年の研究により、安静がぎっくり腰からの回復を早めないと分かってきました。

こちらの記事では、ぎっくり腰への正しい対処法をご紹介しています。

ぎっくり腰について調べると、さまざまな情報が見つかると思います。

「ぎっくり腰になったら安静にしていた方がいい」

「安静にしているとぎっくり腰は治らない」

果たして、どっちが正解なのでしょうか。

ぎっくり腰を発症すると、激しい痛みに襲われます。

そのため、発症初期には安静にしているのが一番です。

痛いのに無理をすると、かえって症状を悪化させる可能性があります。

ぎっくり腰を発症すると、およそ48時間は強い炎症を認めるのが一般的です。

その時期のことを、ぎっくり腰の急性期（もしくは炎症期）と呼んでいます。

その後、およそ48時間が経過すると、強い炎症症状は落ち着き始めます。

このタイミングで、少しずつ身体を動かし始めるのが重要です。

いつまでも安静にしていては、筋力の低下によってかえって回復が遅れてしまいます。

無理のない範囲で、日常の動作をおこなうようにしましょう。

ぎっくり腰の急性期には、次のようなことをおこないましょう。

• 楽な姿勢を見つける
• 患部のアイシングをおこなう
• 痛みが強ければシップや痛み止めを利用する

それぞれについて見ていきましょう。

ぎっくり腰を起こすと強い痛みに襲われるのが一般的です。

ただ、痛みが出ない姿勢もあるケースがほとんどです。

そのため、どのような姿勢でいれば痛くないか見つけるようにしましょう。

痛みの出ない姿勢が見つかった場合、慌てて病院に行く必要はありません。

ぎっくり腰を起こすと、患部にズキズキとした痛みが見られます。

そのため、赤くなっている場所をアイスパックなどで冷やしましょう。

一時的に患部を冷やすことで、痛みを感じにくくする効果が期待できます。

アイシングの目安は、1時間につき10分から15分程度です。

ぎっくり腰の痛みがあまりにも強いようなら、シップや痛み止めを利用するとよいでしょう。

炎症があるときには冷湿布を選択するのがおすすめです。

痛み止めとしては、ボルタレンやロキソニンなどがあげられます。

ただし、痛み止めで症状が落ち着いているからといって、動き回らないようにしましょう。

薬の効果が切れたときに、激しい痛みに悩まされる結果となりかねません。

ぎっくり腰の急性期をすぎたら、次のようなことに取り組むよう心がけましょう。

• 患部を温める
• 適度に身体を動かす
• ストレッチをおこなう

それぞれについて詳しく解説します。

ぎっくり腰の発症から48時間たったら、患部を温める方向に切り替えましょう。

痛みが残っていたとしても、温めると楽になるケースがほとんどです。

痛いからといっていつまでも冷やしていると、血行不良によって回復が妨げられます。

お風呂に入ってリラックスすると、さらに回復を早めることが期待できます。

ぎっくり腰の急性期を過ぎたら、適度に身体を動かしましょう。

いつまでも安静にしていると、かえって症状の回復を遅らせてしまいます。

例え急性期であっても、安静が回復を早めないことは医学的に証明されています。

とはいっても、激しい運動をする必要はありません。

日常の家事を無理のない範囲でおこなうだけでも十分です。

ぎっくり腰の急性期をすぎたら、積極的にストレッチをおこないましょう。

とくに腰痛の原因となる仙腸関節の硬さをストレッチで緩めるのがおすすめです。

1. 布団やヨガマットにあおむけで寝る
2. 両ひざを90度に曲げた状態で立てる
3. 両ひざをそろえたまま左右に倒してみる
4. 痛みや違和感がない方へ30秒間両ひざを倒す
5. 元の姿勢に戻り、反対側に倒して痛みや違和感を確認してみる
6. 痛みや違和感が残っていれば、④を繰り返す

何度か④の動作をおこなっていると、次第に反対側に倒したときの痛みや違和感が軽減してきます。

慢性腰痛にも効果的なストレッチなので、日々取り組むことをおすすめします。